WWDC2020で衝撃の「Macを既存のx64アーキテクチャから、ARMアーキテクチャに移行する」という発表がありました。移行については前回の記事でもまとめています。今回はARM Macの性能について考えてみたのでまとめてみます。
Developer Transition Kitは「A12Z」を搭載
今回のWWDCで発表された唯一のHWはこのARM Macです。Mac miniの筐体にA12Z チップを搭載したものになります。
A12Zは12.9-inchのiPad Proにも
A12Zといえば、iPad Pro(4th generation)にも搭載されているチップです。Geekbenchにスコアが掲載されているはずなので早速調べてみました。
OSが違うので完全に同じテストと言えるのか疑問が残りますが、Single-Coreで1118、Multi-Coreで4625、Metalで9556という数字になっています。同じくGeekbenchのページから同等スペックのMacを検索してみました。すると第10世代Intelを搭載した、2020年版MacBookProの13inchに近いと思われます。iPadって既に最新ラップトップと同等性能だったんですね・・・
GPU性能(Metal)は?
iPadのMetal性能は9556でした、同等のMetal性能を探してみます。大体このあたりのレンジになります。MacBook Proの Core i7-1068NG7に搭載している、Iris Plusは8501なので、すでに性能を上回っていますね。
なお、16inch MacBook Proに搭載可能な、Radeon Pro 5600Mは40000超えてますので、桁違い
最初にリリースされるのはノートか?
iPhone,iPadアプリのネイティブサポートや、ARMプロセッサの低電力特性を考えると、タッチパネルをサポートしたMacBookというのが、最初のリリースになるかもしれません。デスクトップ、特にMacProの様な多コア高周波数チップは現在Appleからのリリースは確認できていませんので、チップの開発が必要となるでしょう。
実はもうリリース済み?
iPadの4th generationって、インターフェースがUSB-Cだったり、なぜかトラックパッドがついていたりして、ほぼMacBookに近い仕様になっています。実は次期ARMベースMacの初号機はiPadで、Big Surへのバージョンアップが可能ではないかと思えたりもします。
いずれにせよ、今回のアーキテクチャ変更は前向きな変更に見えますので、今後のリリースが気になるところです。