なぜARMアーキテクチャに移行するのか?
x64がこれだけ普及している中でなぜ今ARMアーキテクチャへ移行する必要があるのか考えてみました。
Intelが時代遅れに?
AMDのRyzenが7nmプロセスでリリースされ、コストパフォーマンスの良さも注目される中、第10世代Intel Coreシリーズが14nmプロセスでリリースされ、 i9の10900Kの発熱の高さも注目されています。今後Intelも製造プロセスの微細化は進めると思いますが、基本的に処理性能の限界は熱処理の限界から来ていますので、根本的に低消費電力を意識して設計されているARMアーキテクチャと比べると、性能と熱の比率について将来性が感じられなかった可能性があります。
iPhone,iPadアプリのネイティブ化
既にARMアーキテクチャで多くの実績を重ねてきたiPhone,iPadには多くのアプリケーションが揃っており、それがデスクトップで使えるのはAppleにしか出来ない大きな差別化要素になるかと思います。しかしこれについて、ユーザーから見るとデスクトップ端末とモバイル端末は使う用途が異なるため、実はあまり必要性がなく、おまけ程度のメリットかもしれません。
真の目的はコスト削減
日々機能を追加しながら、バグフィックスやセキュリティに関する問題に対応しなければならず、ソフトウェアの維持はかなりのコスト負担になります。今現在Appleはデスクトップのx64系のアーキテクチャと、ARM系のアーキテクチャに対するソフトウェアの開発チームを保持していることとなり、これがARMに統一されることで、ひょっとしたら半分か、それ以上の維持費の大きな削減となります。また、他社供給に依存していたCPUを自社開発のチップに変更することで、より自分たちの開発意図に近いものが開発できたり、コスト削減も考えやすいのだと思います。
“ARM Macの発表 Intel Mac の購入は控えるべきか?” に1件のコメント